少子化対策

日本の少子化が進んでいる。出生数の減少ペースが加速している。

このページでは少子化について考えたいと思います。
現状の出生数は以下の通りです。

✔️2015年までの15年間は、おおむね年率1%の減少ペース

✔️2016〜2018年はおよそ3%に加速

✔️2019年に5.8%の大幅減少

✔️2020年は2.8%

✔️2021年にはコロナ禍の影響もあり6%減少の大台に乗る可能性がある。


「少子化の主な原因は、未婚化・晩婚化と、有配偶出生率の低下であり、特に未婚化・晩婚化(若い世代で の未婚率の上昇や、初婚年齢の上昇)の影響が大きいと言われている」

少子化3要素

「出生数=∑ Px * Mx * fx」

この数式は、親となる年齢層(Px)の縮小(人口の年齢構造の変化)、結婚して いる割合(Mx)の縮小(結婚の変容)、結婚した人々の持つ子供数(fx)の減少(夫婦出生行動の変化 )で構 成されている。この要素はその時代の政策や社会情勢によって変化をすることになるわけだが、総論として は、我が国の年間の出生数は、1947 年(第一次)は約 270 万人 1973 年(第二次)には約 210 万人であっ たが、1975 年には 200 万人を割り込んでいます。

さらに、1984 年には 150 万人を割り込み、1991 年以 降は増加と減少を繰り返しながら、現状は緩やかな減少傾向となっています。

今日では、2019 年の出生数は、86 万 5,234 人となり、90 .1 万人を割り込んでいます。2021 年の出生数は前年比マイナス 7.5%の 78.4 万人まで落ち込む見込となります。特に厚生労働省の統計などを基にした推計によると、出産控え・婚姻先送りなどの影響で 2021 年の出生数が過去最少を更新するようです。


少子化対策


お金をかけて少子化は改善されるのか 講義の中で経済的不安定さは結婚、雇用など様々な少子化へ影響を与える。特に図 2を見てみると、そのことは明らかであり、現実に私も実生活の中で少子化に経済が与える影響はあるものと捉えています。


他方で、「経済的な豊かさがあれば、本当に少子化は解消されるのか」
という疑問にもいきつきます



図2−2

例えば、我が国の少子化政策を見てましょう。

図 3 は少し前の現状の我が国の少子化対策の数位です。

年々増加をしていることが見て取れます。

その後も直近では、
4,574,143 百万円平成 30 年度 (当初)
5,119,967 百万円令和元年度 (当初)
5,907,617 百万円令和 2 年度 (当初)と増加をしているにもかかわらず、

合計特殊出生率は平成 30 年 1.43 令和元年 1.36 令和 2 年 1.34 と低下傾向です。

また、もう少しミクロの視点で少子化対策と見てみる。当方は現在、職務として地方自治体に関わっています。様々な少子化対策の施策は自治体財政出動をしているものの、少子化の対策には至っていないという印象を持っています。



例えば、2020 年時点で最も待機児童の伸び率が高かった東京都小平市(図 4 参照) で平成 22 年時点では、認可保育園定員 1,811 人 就学前児童数 9,292 人 保育園運営経費 32 億 625 万円 うち一般財源額 20 億 7,113 万円 であったが、


平成 29 年時点では認可保育園定員 3,421 人 就学前児童数 10,168 人 保育園運営経費 63 億 9,189 万円 うち一般財源額 31 億 9,584 万円 と増加しています。


合計特殊出生率は平成 17 年(2005 年)の最低値 1.11 から増加の傾向であった が、平成 27 年(2015 年)の 1.46 をピークに減少に転じているのが現状です。


国や基礎自治体は、少子化対策として予算・事業費は増やし様々な施策を打っているが少子化対策の目標値であるである出生率の増加は結果としは表れていないです。

GDP が高い国ほど少子化になる 世界の国々を見てみると、出生率は生活水準が向上すると減少する傾向を持つ。

世界の先進国は軒並み 2 を下回っています。いくつかの主要国を拾ってみると、アメリカは 1.78、英国 1.68、ドイツ 1.57、福祉国家と して知られるスウェーデンでも 1.76、イタリアは 1.29 と日本よりも低い。(いずれも 2018 年現在)相対的に高いことで知られるフランスも 1.88 である。

出生率の高い国といえばアフリカ諸国が並び経済面で言うと相対 的に下位に位置する国々です。いわゆる先進国で GDP の高い国で出生率が高い国もしくは世界の平均を 上回る国は見つけられなかった・・・。

ワイズスペンディングと産みたい人が産める社会へ

ワイズスペンディングと産みたい人が産める社会へ 政策効果が乏しい歳出を徹底して削減し、政策効果の高い歳出に転換するものであり、歳出の内容を前

向きに見直すことが求めらます。 前述したように地方財政などを筆頭に限られた財政の中で、お金の使われ方を再検討する必要がある。いわゆるインプットの「見える化」と、お金を使った結果・成果・効能をと示すアウトプットの「見える化」にこだわり たいです。

2012 年以降、前述の通り意欲的に保育所の設置に取り組んできたにもかかわらず、この間、わが国および 基礎自治体(小平市)の出生率、出生数の低下傾向に変化は見られなかったです。

東京都を中心とする保 育所の拡充は「家族」向けの社会給付の充実が、必ずしも出生数の押し上げに直結するものとは限らない ことを示唆しています。

夫婦にたずねた
理想的な子ども数(平均理想子ども数)は 2.32 人、
夫婦が実際に 持つつもりの子ども数(平均予定子ども数)も2.01 人


となっておりこのギャップの数値を狭め、理想と予定を 一致させることです。

追加の政策としては、ここ数年における出産に対する「需要」への政府の投資である。言い換えると「産みたい」と考えている人々への支援です。具体的には、不妊治療・流産などへの対策を挙げられます。

不妊治療の推進が必要

不妊治療への政策強化 年齢別・地域別など出生について見てみると、近年において出生数が増えている のは、高齢出産の増、不妊治療で出産をした出生数の増加である。高齢出産に関しては晩婚化・医療技術 の進歩、価値観の変化など様々な要因がある。夫婦の約 10%(約 320 万カップル)は不妊であるといわれ ており、厚生労働省研究班によれば不妊治療 を受けている人 は全国で推計 28 万 5 千人 、うち生殖補 助医療を受けている人が 8 万 3 千人、そして治療により年間 1 万 2 千人の子供 が産まれています。
(全出生数の 1%程度 である。)

卵子・精子提供 、代理母出産 卵子、精子の冷凍保存、着床前遺伝子 診断など様々な手法を検討するべきです。

また、「流産・中絶数」に注目をしたい。現在でも流産の件数は、年間約 30 万件に達しており、妊娠の約 6 件に 1 件の割合 で生じている。
※流産とは、妊娠が 22 週未満 で終わる場合を指すが、こ 22 週未満 というのは、産まれた子の生育率の 低さを基 準に決まっている。従来、流産の定義は、妊娠が 27 週 未満で終わる場合を指していたが、今では 27 週に 1 千グラムで産まれた子は 85%生育可能であり、そ うした医学的な進歩により、22 週未満となっています。

予防可能な流産(例、抗 リン脂質抗体症候群) に ついては、医学のさらなる進歩を通じて、いかに減少できるかが重要な課題です。

産みたい人が産める社会へ

以上、少子化の課題と対策を講義を踏まえて述べてきた。現代は多くの選択肢があります。その中で子ども を産む・産まないというのも選択だ。かつて私が祖母に話を聞いた際には兄弟は十人以上いて、どこの家庭 もたくさん子どもいた。

その時分は今の時代と比べて、選択肢はどれほどあったのだろうか。政策として少子 化を改善することは国としての大きな課題であるが、個人の意思を尊重するべき時代でもある。その意味で いかに「産みたい」と思える社会がつくれるか。「産みたい」という選択を社会としてどこまで応援できる状況を つくれるのか。

非常に重要な局面に立っていることを私たちは認識する必要があります。