2023/07/13

盛岡市の事例をもとに公共施設のマネジメントの計画を再検討を考える。

【盛岡市の事例をもとに公共施設のマネジメントの計画を再検討を考える。】

全国的に小平市でも課題となっている公共施設の更新問題。

小平単体でも多額の経費が今後必要経費としてかかってきます。
国の発信を前に盛岡市は全国に先駆けて「盛岡市公共施設等総合管理計画」などの公共施設をどのように管理していくのか?を行政的に計画をつくって意思決定をしています。

その背景は市から大学の研究で職員が行っていたこと。
自治体の合併の結果市内に多くの公共施設を持つことになり施設の総量を減らすことになった。
バラバラだった各所管の管理がまとめて管理できるようになったという経緯の説明がありました。

盛岡市の特徴は
・全国的に早期に公共施設のマネジメントにとりくんでいること・必達目標がないこと (後ほど後述します)
・公共施設の長寿命化に対して「「予防保 全型」の考え方を取り入れ80年の耐用年数目標があること
・民間連携をプラットフォーム化しており行政コストの削減、新たな公共施設の可能性の発見の創造
であったかと思います。


なお、小平市と異なるの以下の点であると認識をしました。

●公共施設の定義
・小平市 屋根のある公共施設 学校のプールは含まない
・盛岡市 建築物系施設全般 学校のプールは含むhttps://www.city.morioka.iwate.jp/…/sougoukannrikeikaku…


●目標値について
・小平市は床面積20%削減目標がある。
・盛岡市は必達目標はない。床面積だけではなく単純にコストを見ているサービスを維持しながら最適化をする。譲渡する。政策上必要な施設があれば新規に創設する。

●長寿命化計画
・小平市 施設の適正な計画修繕のあり方」(2010(H22)年3月)に基づき、施設ごとに作成している保全計画の該当箇所を技術系職員が点検し、建築物の劣化状況等を把握するととも に、施設間での目標整備水準を定めて、財政状況に応じた修繕等を実施。
・盛岡市 従来の壊 れてから直すという「事後保全型」の考え方から計画的に直すという「予防保 全型」の考え方を取り入れ、計画的に修繕・大規模改修・建て替えを実施していく。
このような取組により、従来のように 40~60 年程度で建て替えるのではな く、耐用年数の目標として 80 年を目指しているhttps://www.mlit.go.jp/…/kanminre…/content/001441239.pdf

●民間連携について
・小平市 「小平市公共施設マネジメント推進計画」に基づ民間会社との連携・情報共有は各課で行っている。民間会社は企画段階から参入ができることが組織化はされていない。情報収集についても各課で行っている。https://www.city.kodaira.tokyo.jp/…/074274/att_0000001.pdf
・盛岡市 民間連携を進めるために設置主体:盛岡市となりコアメンバーをプラットホーム化しており(岩手銀行,東北銀行,北日本銀行,盛岡信用 金庫,盛岡商工会議所,盛岡市建設業協同組合)を組織として民間会社が参入しやすい状況をつくっている。そのため企画段階から提案がはいる。https://www.mlit.go.jp/…/kanminre…/content/001441239.pdf

また青年会議所などと協働し市民団体からの声をうけとっている。https://www.city.morioka.iwate.jp/…/020/583/gaiyouban.pdf

特に、公共施設削減目標の中に学校のプールが入ると入らないとでは大きな違いであると思いました。
小平市の公共施設マネジメントは人口増の中で計画通り施設をへらることを考えています。
その中でプール施設は老朽化していること、年間での使用の頻度が低いことから今後集約化、民間利用をすることを提案していましたが、なんと小平市ではプールは公共施設の削減対象に入らないということであり、そうなると他の部分で公共施設を減らさなければならないことがあります。

本研修をふまえて元来から課題であったと思う以下の三点について改めて確認ができました。
小平市の公共施設マネジメントは①公共施設の再定義②目標設定③民間活用の強化を踏まえて、再度計画を改めるべきだと思いました。