【デジタル議会改革】
茨城県取手市市議会、岐阜県可児市議会、兵庫県西脇市議会の議長から様々なICTを活用した議会改革の話がありました。共通の問題提起は、住民の方からの評価として「議会への関心の低さ」、「議会が何をしているかわからない」と言った恒常的な課題。またコロナ禍における住民との接点・議会運営の継続性の確保などが課題がありました。そうした中で各議長からのデジタルを活用した事例は参考になりました。私としては、議会のデジタル化の効能は大きく3つあると思います。
●政策提言力の向上本会議会議録、委員会記録及び議員全員協議会記録の内容を、発言内容、発言者名等を見える化できるシステムは(以下参照)非常に興味深いものでした。議会で何が議論されているのか、自分が投票した議員がどのような発言をしているのかについては、議会で論点として弱いもの、合意形成が得られそうなものなどが確認しやすいと思いました。
これは小平市では議事録閲覧はありますが、同様の見える化機能はないです。議員の意見を俯瞰してビックデータ化したものを政策提言などに活かすことに可能性を感じます。
●住民意見との接点の拡大についてリアル開催をすることで、普段議会に接点がない方(お仕事でお時間が合わない方、物理的に移動が困難な方、ご高齢・障がいお持ちで現地へ参加が難しい方)、参加へのハードルをさげるという意味でオンラインは有効です。学校の授業の中でも、手を上げにくい学生さんの意見をタブレット上などであげてもらうことで意見出しが可能になります。場所や参加条件のハードルが下がるのはデジタルの効能です。
●業務効率化視察のインプットや勉強会などZOOMなどを活用して打ち合わせができるのはかなり業務効率に寄与すると思います。憲法上でも移動という概念に対してメリットが挙げられています。”データの持ち運びが自由になることで憲法22条の『移動の自由』をより果たせるチャンス個人の尊重の最大化/移動の自由=ネットワーク空間は近代が夢見た「移動する個」を実現する”※憲法第二十二条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。日常的にもチャットやメールなどで住民の声を聞けること、自治体の体制が整えば住民から聞いた声を提言・相談することが市役所にいかなくても可能になります。もちろん対面での効能もありますし、深刻な内容によっては対面での相談を選択することになると思います。
議長会ではかなり議長の年齢層や置かれている環境も日本の中でも多種多様であると思いました。デジタルにより課題解決ができる範囲が今後広がります。そしてそれは、自治体での差も生じさせることになると思います。リスクとベネフィットを理解しつつ、小平市では議会も遅れないようにできることを進めていきたいです。
参考資料
▶︎取手市議会の本会議会議録、委員会記録及び議員全員協議会記録の内容を、発言内容、発言者名等から検索・閲覧することができるシステム
https://ami-graph.amivoice.com/?city=toride#
▶︎グループウェアによる議員間、議員と事務局の情報交換とペーパーレス化の推進https://gikai-kani.lg.jp/reform#デジタル議会#長野市#シビックテック

